【渋谷すばる】という唯一無二
こんにちは〜。今年もよろしくお願いいたします。
特別お題「わたしの推し」というはてなブログのテーマを見つけたので、私の推しである、ミュージシャンの渋谷すばるさんについて書いてみます。
私がなぜ、渋谷すばるに惹かれるのか。それは、唯一無二の表現者だからです。
まず、その歌声。
いろんな方に、いろんな気持ちの時に、ただ耳を傾けてほしい、聴いてほしい歌声です。
元々の声質が美しいのはもちろん、曲調によってまるで印象が変わります。
どこまでも響き渡る張りのある声。ぶつかってくるような激しいシャウト。包み込むような優しいささやき。どの歌声も、自然に、でも強く心に刺さるのです。聴き始めた頃は、これ、ひとりの人間の声なのか?と思ったほど。
聴いていると笑顔になったり、安心したり、前向きになれたり。私にとっては、ちょっと中毒性を感じる歌声でもあります。
それから、独特の世界観。
飾り気のないストレートな歌詞や、独特で他の人には書けない世界。どの言葉も強い。なんとなーくカッコ良さげに書かれた詩は、見当たりません。
1stアルバム「二歳」の'「アナグラ生活」という歌では、
『アナログとデジタルの谷間で煙が出るまで擦られたい』
の言葉選びも楽しいし、2ndアルバム「NEED」の「Sing」での
『歌が必要だ、俺にはどうしても』
という直球のフレーズには、心が震えます。
3rdアルバム「2021」の「つくる」では
『何かをつくって 誰かに伝える』
というごくシンプルな詩が、じわじわ浸透してきます。
どんな歌でも、歌詞が明瞭で聴きやすい。だから、その世界がストレートに向かって来ます。一度聴くと忘れられない数々のフレーズ。こんなミュージシャン、私はほかに知りません。
そして、すばるさんの音へのこだわり。
渋谷すばる、というソロのシンガーですが、バンドの中のボーカルというスタンスで歌っているように、私は感じます。
すばるさんの世界観全開の詩と、メロディーとリズムと歌に、どの楽器の混ざり合い方もとてつもなく素晴らしい。なので歌だけじゃなくて、各パートのソロや間奏、エンディングを聴くのも、各曲の楽しいところです!そして、すばるさんのブルースハープ。激しく渋くうねるかと思えば、甘くやさしく包んでくれます。
すばるさんは、即興性の高い音が好きなのではないかな。すべてが決められたものでなく、その時のバンドの熱量や感性で世界を形作っていくような。と思わせるのが、
「二歳」に収録されている「トラベルトラベラ」や、3rdアルバム「2021 」の『きになる』という曲。各楽器の音がめちゃくちゃカッコいいです。
唯一無二の存在である要素のひとつが、すばるさんの歩んで来た道のり、と言えるかも知れません。
2019年発表のソロアルバム「二歳」の発売前に先行配信された「ぼくのうた」。
初めてMVを観て歌を聴いた時は、身体が固まるほどの衝撃を受けました。
『歌を歌わせて頂けませんか』と繰り返されるフレーズ。
そうか、こういうことだったのか、この人にとっての歌は、表現というのは。驚きや感動や、切なさが入り混じる説明のつかない感情に圧倒されたことを覚えています。
音楽誌のロッキンオンジャパン(2019年12月号)に、ライターの古河晋さんの素晴らしい記事があります。
[渋谷すばるという人に対してなんの先入観も持つな、というのは、きっと無理な話だろう。]
と始まります。アルバム「二歳」を、元々のファンだけでなく、たくさんの人に聴いてほしい、という内容のあとで、こう表現されています。
[もし今のところアルバムを聴くほどの興味が持てないということであれば、とりあえず1曲目"ぼくのうた"のMVを観て、何か心を震わせるものがあったらでも構わない。]
[その覚悟と人生やりたいことのすべてが伝わってくるはずだ。}
私も、1人でも多くの方に、渋谷すばるという人の歌を聴いてほしい、とにかく「ぼくのうた」だけでも!と思っていたので、救われた気持ちになりました。
私も、昔はアイドルの方の歌は、あまり聞いていませんでした。先入観があったのかもしれません。
でも、数年前、たまたまついていたTVで、関ジャニ∞が歌っているのを見て「あれ、このグループ、すごーく独特な歌い方をする人がいる…」と驚き、その声の主がすばるさんとわかり、その後、関ジャム完全燃SHOWという番組で、ゲストとのセッションで歌うすばるさんの歌声にやはり驚き。関ジャニ∞のアルバムを聴いて衝撃を受け、その歌声の凄さを確かめたくて観た、映画「味園ユニバース」を観て、やはりこの人はとんでもないシンガーだ、と確信したのです。
今まで、聴いたことのない歌声。もしかすると私は、とんでもない歌声の持ち主を見つけてしまったのかも知れない(私が知るのが遅くかっただけよね)。なんとしてもこの声、生で聴きたい!と思ったのです。元アイドルということは、どうでもよくなっていました。(実際、初めて生で聴いた時は、ただただ圧倒されるばかりでした。)
世の中、歌の上手い人はたくさんいます。多分技量的にも、すばるさん以上に上手い方、たくさんいるでしょうね。でも、すばるさんの歌声を表情する時、歌が上手い、だけではとても表現しきれないし、どこか違和感を感じます。
「ぼくのうた」でも、『歌は上手く歌いません』という印象的な歌詞があります。上手い歌を聴かせよう、という意識は、すばるさんにもないのでしょうね。
だとしたは、あの歌の、言葉のチカラはなんだろう? ひとつ言えるのは、魂全開で向かってくるから、こっちも、魂を鷲掴みにされる、ということ。
さて。ここまで書いておいて何ですが、実は彼の歌は、万人受けするタイプではないかも、とも思っています。チカラが強すぎて、なんとなく流し聴きすることなんてできない。それだけアクが強いのです。
それでも、いろんな方、元アイドルには興味がわかない、という方にも、いろんな気持ちの時に、ただ耳を傾けてほしい。
きっと、熱いものか、温かいものか、切ないものか、何かが心に残るはず。
そして、すばるさんには、歌いたい歌を歌いたい時に、歌いたいだけ歌っていてほしい!
どんなときでも、何があっても。と切に切に願ってやみません。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。